今夏は一際猛暑で、ゲリラ豪雨や台風にも襲われ飛行機の揺れも半端ない。夏休みでどこの空港も多くの人で更に移動ストレスだ・・まじで「どこでもドア」が欲しい。と何とかたどり着いた「大手町の森」、超高層複合ビル・大手町タワーの最上階部33~38階にある「アマン東京(Aman Tokyo)」がこの日の宿泊先よ。2014年末にオープンした「アマンリゾーツ」による世界初の都市型ホテル。
すっかり我が家の定番宿泊先の1つと言った感じね。タワー周りに造られた「大手町の森」は3600m2、開業時3年かけて育成した木々・草花(81種56000本)を移植した。大都会の高層ビルにわざわざ森を作ったのは、自然との調和や地域性をコンセプトに掲げる「アマンリゾーツ」ならではの発想。エイドリアン・ゼッカ(Adrian Zecha)が1988年にプライベート・リゾート・コレクションとして創業。

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プーケット「アマンプリ」を皮切りに、今や世界に33のスモール・ラグジュアリーなリゾートやホテルを展開中ね。日本ではここ「アマン東京」がアマン27軒目のホテルにして初の都市型ホテル、その後伊勢志摩に出来た広大な「アマネム」はアマン初の温泉リゾートホテルとなった。設計は共に、トロピカル・リゾートを得意とする建築家ケリー・ヒル(Kerry Hill)。
ちなみに世界にアマンの名を知らしめたバリ「アマンダリ」を手掛けたのは、同オーストラリア出身の建築家ピーター・ミュラー(Peter Muller)ね。「アマン東京」は大通りに面したビル中程から入るホテル車付け、そして入ったエントランスはまるで洞窟ような静かで暗めの禅なる世界。車の他に2台の人力車も並び、横には別棟「ザ・カフェ by アマン(The Cafe by Aman)」もあるわ。ロビーには麻紙に描かれた菅原建彦氏の炭画、

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奥のエレベーター前には左官技能士・挾土秀平氏の土壁アート(植物がテーマの三部作の1つ)が飾られている。高速エレベーターで33階「ガーデンレセプション(中庭)」へ行くと、上がったところに土壁三部作の2つ目がある(3つ目は34階に)。そしてやっぱり見上げる圧巻の巨大なランタン、広い空間に5フロア分と言う高い吹き抜けの障子天井は、長さ40m・幅11m・床から高さ30m。
ゼッカワールドは都市型になっても開放的でダイナミック、そして安らか。着物姿の女性が奏でる琴の音が流れる・・黒い玄武岩の床や壁はずっと長く伸びていて、天に浮かぶ巨大和紙照明が緩やかに包む。レセプションデスクは樹齢250年の楠木、中央には流水の池に浮かぶ巨大生け花、方々に玉砂利と巨石の石庭、「アマン東京」と言えばこのコンテンポラリーな和の景色が特徴的ね。

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向こうに見える青い空と皇居の緑、遠くに富士山・・フロアを囲むような段差は「縁側」をイメージして造られた。その巨大縁側に沿う様に、モダニズム1300冊所蔵の「ライブラリー」、「ビジネスセンター」、シガーラウンジ併設の「バーラウンジ」、ぐるっと回って「イタリアンレストラン アルヴァ」「ザ・ラウンジ by アマン」が並んでいる。各所に配置された陶芸は服部将己氏や星野聖氏の作品。
館内にはその他日高理恵子氏・風能奈々氏・浅見貴子氏など、日本を中心とした16人の作家物が展示されている。日本だけど純和風ではないモダンな日本、未来的だけど伝統的な日本。だからだろう、開業して4年程だが今や宿泊客は8・9割は海外からの多国籍な人々。日本人を見掛けるのは「ブラックアフタヌーンティー」くらいよ。そうそう!「アマン東京」総支配人がまた交替したんだった。

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ハワイ生まれ日本育ちのマーク・ハンデル(Marc Handl)氏から日本人女性八木朋子氏になったの。都内外資系ラグジュアリーホテル初の日本人女性総支配人よ。彼女はハワイ・ワイキキの老舗名門ホテル「ハレクラニ」で宿泊部部長を務めた後、2016年に「アマン東京」に入社、そして昨年末に総支配人に就任した。その影響だろう、
「ザ・レストラン by アマン」は今年から名前を変えてイタリアンレストラン「アルヴァ(Arva)」にリニューアルした。そんな「アルヴァ」では8月24~28日の間「テイスト オブ アマンコラ」を開催。アマン初リゾート「アマンプリ」30周年企画として、6月「タイ」・7月「インド」に続き8月は「ブータン」、そして来月9月は「ラオス」から各アマンのシェフを招いているわ。

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今月の「ブータン」と言えば、外資系リゾートとして初の開業許可を得た「アマンコラ(Amankora)」。山間に点在する5つ(パロ/ティンプー/プナカ/ガンテ/ブムタン)のロッジで構成されているわ。今回の企画で来日するのは、その「アマンコラ」エグゼクティブ・シェフ クリスチャン・ヒンクリー(Christian Hinckley)氏。「ジョエル・ロブション ラスベガス」スーシェフから、
バリ「アマンダリ」・トルコ「アマンルヤ」でもエグゼクティブ・シェフシェフを務めてきた。ブータン名物の松茸を使った「松茸づくしのコース料理」が披露されるとの事。と言う訳で話を戻そう、「アマン東京」33階のガーデンラウンジの真ん中に座ってウェルカムドリンク「青梅ジュース」を頂く。いつもの様に効能などが書かれた紙が添えてあるわ。とにかく広い、何とも開放的で心地よい空間。

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34階のウェルネス設備「アマン・スパ」には、8室のトリートメントスイートと日本様式の大浴槽、フィットネスジム、そして何より吹き抜け8mと全長30mの「ブラックプール(温水)」が美しく印象的。チェックイン手続きを終え宿泊者専用エレベーターへ、作務衣風ユニフォームのスタッフが部屋へ案内してくれる。ファブリックに覆われた鍵はエレベーター内でもかざすタイプ。
全84室、今回は上から2番目のスイート「コーナースイート(121m2)」に宿泊するわ。1番目「アマンスイート(157m2)」や3番目のスイート「スイート(146m2)」にもよく宿泊する。「コーナースイート」同様角部屋なので二面の窓に広がる眺望が楽しめるわ。以前泊まった「コーナースイート」は眼下に丸の内のオフィス街と左手に東京スカイツリーだったけど、今回は眼下に新幹線が流れて行くJR東京駅、

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目前に「大手町フィナンシャルシティ」のタワーがある。いつもより狭めだけど間取りが初めてのパターンで新鮮だった。入った広い石床の玄関にはスツール、靴を脱いでスリッパを履く。ラックには傘も置いてある。右側にリビングルーム、左側にベッドルームとしっかり二分され、行き来はこの玄関でのみ。窓際(外壁)には柱々に岩の様なデザインの黒い仕切り(目隠し?)も設置されている。
ハリギリ・クリ・楠などを多用したシンプルで無駄のない和モダンなインテリア。「リビングルーム」にはソファセットとテレビ、真ん中にダイニングテーブル、サイドにはコンパクトな書斎(トイレもある)がある。玄関側には広めのパントリーがあって、ワインセラーやミニバー(ソフトドリンク無料)、グラス類やネスプレッソ。一方「ベッドルーム」は、玄関側にクローゼット、布団の様なキングベッドに向かう壁には大型テレビ、

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その横に大きなデスク(ここにもミニバー)。窓際にカフェテーブルセットとなっている(この部屋には残念ながら「ディベッド」はなかった)。部屋に沿うような細横長「バスルーム」も花崗岩や玄武岩が使われていて床暖房、「障子風の引き戸」で寝室と仕切られている。バスタブ側は「雪見障子」になっていて開けるとガラス状態で、リビングから見える様になっているわ。ダブルシングとトイレ、
窓脇に肩まで浸かれる深い日本式浴槽があって、シャワーエリアもかなり広め。樹齢350年の檜で作られた「湯桶」「洗い桶」「風呂椅子」もあり、湯船脇には器に入った「檜香の石鹸」「バスソルト」が置かれている。浮世絵風の「Japanese Bathing Ritual」風呂の入り方(儀式)の説明書も添えられる。基本のバスアメニティ(シャンンプー・コンディショナー・シャワージェル・ボディーローション)は檜の香りを取り入れたオリジナル。

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かなり大きめのボトルで、モノクロにAMANロゴ。歯ブラシやヘアブラシなどは加工和紙の袋に入っている。無料ミネラルウォーターもシンプルな「AMAN tokyo」ロゴ。と全てにおいて機能性に加えコンテンポラリーな和の美しさを組み込んだデザインね。その他備えてあるのは「今治タオル」、柔らかなシンガポール「PLOH」バスローブ。ちなみにウェルカムスイーツは、和の器に入った「季節のフルーツ」に、
お馴染みの「おかき」「ポンポン菓子」「山田屋まんじゅう」。あそうだ!今回は宿泊時に、ルームサービスで「ランチ」をお願いしたんだよ♪ 先程も述べたが、ヴェネチア「バウアー ホテル」料理長だった平木正和シェフが就任してイタリアン(ヴェネト料理)になっていた「ザ・レストラン by アマン」が、今年からは名前も変えて心機一転「イタリアンレストラン アルヴァ(Arva)」になった。

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イタリアに長年いた平木総料理長ならではのシンプルながら滋味深い料理を提供する。ランチは2品コース・3品コース・4品コースが用意されていて、何とルームサービスでも品数多く用意されているとの事?!よってこの日は贅沢ながら、スイートルームでその新生「アルヴァ」のイタリアンをのんびり頂く事にした。ルームサービスメニューのランチ・ディナーメニューから単品で色々チョイスしてみる。
ちなみにインルームダイニングのワインリストは細やかな配慮あるもの。シャンパンは「ゴッセ」「ドラピエロゼ」など3種類がグラス(120ml)、2種類がハーフボトル。また白には「グレイス グリド甲州」「バシュレ・モノ ピュリニィ・モンラッシェ」、赤は「シロ・パチェンティ ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ「アミオ・セルヴェル シャンボール・ミュジニー プルミエ・クリュ レ・シャルム」など。

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ワイン好きが見ても興味を引くワインが、ワイン好きでなくても値段で選べばまず間違いないものが、さりげなくオンリストされている。よって早めのランチにお願いしたのは軽いシャンパーニュ、コート・デ・ブラン地区ヴェルテュ村「デュヴァル=ルロワ フルール・ド・シャンパーニュ プルミエ・クリュ(Duval-Leroy Fleur De Champagne Brut Premier Cru)」のハーフボトル。
名の通り白い花のようなブーケの「デュヴァル=ルロワ」を代表するキュヴェ。ピノ・ノワール70%、シャルドネ20%、ピノ・ムニエ10%。グラスに注ぐと緑かかった薄いイエローが朝の光に輝く。林檎・少し垂らしたレモン果汁・白桃・・軽く焼いたトーストのようなイースト香り。優しいミネラルと穏やかな酸が調和する優雅な飲み口よ。加えてキリッとした心地よい苦味が余韻を引き締める。

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全てが突出しておらずバランスの妙があり、料理を邪魔しないわ。と言う訳でいよいよ運ばれて来た料理達♪ 出来立てホカホカよ。まずは前菜は「セルバチコとカラフルトマトのインサラータ 水牛モッツァレラ DPO」、お~おもったより大皿!山盛りのセルバチコの苦味が美味、それにふわふわモッツァレラとトマトの優しい甘みが絶妙なサラダだった。もう一皿は「アマン東京オリジナル ニソワーズサラダ」。
表面に火を入れた驚くほどの分厚いマグロが食べ応えあり。合わせられた半熟の相模原産有精卵と上質なポテトがこれまた印象的で、前菜からもうお腹いっぱい(笑)「季節野菜のスープ」、この日は冷たいガスパチョ。クリーミーでやや食感の残った優しい滋味深い味わいが夏にピッタリ。これも外せなかったこってり熱々の「クラシックオニオンスープ」。メインのパスタも2種類お願いして

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「ペンネ ボロネーゼ アンガスビーフとパンテェッタ」と「スパゲッティ カルボナーラ 相模原産有精卵とグアンチャーレ ペコリーノロマーノ」でボリューム満点。肉汁旨味ソースの肉厚「ペンネ ボロネーゼ」にはたっぷり別添のパルメザンチーズを振りかけて濃厚さを楽しむ。有精卵まろやかな「スパゲッティ カルボナーラ」はグアンチャーレなど各素材の良さをじっくり味わえる。
いつもの「朝食のインルームダイニング」とはまた違い、どれも贅沢で一品一品満足感のある単品イタリア料理。また次回もこの「ランチのインルームダイニング」を楽しもうねと夫婦で話したわ。今回のステイも未来的な東京らしさ、そして癒しのアマンらしさを満喫できた、大人の幸せな夏休みとなった。また次の季節も伺うとしよう。続く・・