台風と秋雨前線が活発な9月、気温も下がっていよいよ秋を感じる季節になった。この日雨がしとしと降る中、訪れたのは開業3年の「虎ノ門ヒルズ(TORANOMON HILLS)」。2020年東京オリンピック主要施設ができる湾岸地区に繋がる「環状2号線(マッカーサー道路)」の真上に建つ、地上52階・地下5階建て(公称高247m)の超高層ビルね。そう言えばそのデベロッパーである森ビルが先日、
インドネシアのジャカルタに高さ266mの超高層ビルを造ると発表した。東南アジアでのオフィスビル開発は初めてで、2021年の完成が目標との事。こちらは地上59階・地下4階建て、高いセキュリティーと環境性能を兼ね備える予定(清水建設と現地企業の施工)。設計は「六本木ヒルズ」も手掛けたニューヨークの「コーン・ペダーセン・フォックス・アソシエイツ(KPF)」。

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思えば1995年に前社長が手がけた46階建て「上海森茂国際大厦」、101階建て「上海環球金融中心」も成功している。上海での超高層の複合ビル開発成功ノウハウが、活かされたのが虎ノ門ヒルズ開発と言われているよね。今後「東京のグローバル化」と「海外事業の加速」を10年間10プロジェクトを掲げる森ビル。投資総額1兆円規模と言うからすごい。と言う訳で虎ノ門ヒルズは更に拡大・進化する。
隣接地に新しく3つの大規模プロジェクトが進んでいる。2019年度竣工予定の「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」「虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」と、2022年度竣工予定の「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」、これら3棟の超高層タワーが加わる。日比谷線虎ノ門新駅との一体開発より虎ノ門ヒルズは拡大し、グローバルプレイヤーが住み・働き・集う国際新都心グローバルビジネスセンターとなるのだそう。

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さてそんな虎ノ門ヒルズ、47~52階に位置するのがハイアットグループ(Hyatt Hotels and Resorts)の「アンダーズ東京(Andaz Tokyo)」。「アンダーズ」ブランドは、2007年ロンドンに誕生。ニューヨーク・ロサンジェルス・ハワイ・上海などに続いて東京は12軒目。ランク的には「パークハイアット」と「グランドハイアット」の間だが、値段的に言えば上級スイートはグランドハイアットの方が高いかな。
アンダーズは「パーソナルスタイル」をテーマに、フォーマルすぎずカジュアルに「自分らしく寛げるリラックス感」がテーマのライフスタイルホテル。イメージ的にはやはりエグゼクティブなビジネスマン向けかな。1階エントランスで車を降りて、内海聖史作の壁画5枚(長27m)「あたらしい水(Floating colors)」を横目に見ながら、エキゾチィックな照明演出のアプローチを越えエレベーターへ。

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エレベーター内の壁には永田哲也作の真っ白なオブジェ。各エレベーターに様々な和菓子の木型で和紙をかたどった「目出鯛」が設置してある(ないカゴもある)。毎回思うがロビー階行きのエレベーターがとにかく早い!420m/分と言うから通常の倍速以上、揺れる事もなくあっという間に51階に到着するわ。「アンダーズ東京」はインテリアデザイナーのトニー・チー(Tony Chi)と緒方慎一郎による内装デザイン。
「どの世代にも居心地のよい環境」を目指したと言う和紙を多様した「現代の和」が特徴的。フロントロビーやダイニングなどにある大きな木彫刻「鳥が森の中を旋回する軌跡」はチャーリー・ウィニー(Charlie Whinney)作。フロントの壁には池田金春作の見事な組子細工。これは約1500年前の鳥海山大噴火で埋もれた樹齢1000年の大木を使っているの。そして向こう窓際に広がるのはメインダイニング、居酒屋と言う名の「アンダーズ タヴァーン(Andaz Tavern)」。

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赤のソファーや椅子が並ぶ中央には暖炉が配され、眺望も素晴らしい明るいコンテンポラリーなダイニングとなっている。と言う訳で仕切りを入って、更に木の温もりに包まれた天井高の「アンダーズ ラウンジ(Andaz Lounge)」にてチェックインしよう。落とした照明の中秋らしい木々のディスプレイで雅な世界。大きな一枚板のテーブルでドリンクを頂きつつ「アンダーズ ホスト」とiPadで手続きを行なう。
客室164のうちスイートルームは8部屋。以前泊まった最上スイートの「アンダーズ スカイ スイート(Andaz Sky Suite)」210m2は1泊100万円超え、とても広くてモードな空間は記念日使いにぴったり。今回はすっかり定番の2番目スイート「アンダーズ ベイビュー スイート(Andaz Bay View Suite)」125m2、1泊23万円程度のお得感あるこちらに宿泊する。今回は47階、客室へ向かう廊下は照明を落とした木温もり穏かな空間。

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ルームナンバーは独特なフォントの木造りで、足元に緩やかな照明で浮かぶ。カードキーをかざして部屋に入る。玄関すぐはダークブラウンの木壁と床で統一されたワークエリア。無造作な一枚板のワークデスクにセットされた2つの赤い椅子がアンダーズらしい。その向う窓側に広がるのが明るいリビングエリアになる。リビングにはふかふかと大型ソファが鎮座、背後には墨絵風アート、
前壁に50インチの薄型TVが設置されている。窓際には大きなオブジェ(黒い壺)。ローラ・シルベストリーニ(Laura silvestrini)デザインのチェアーに、ジョージ・ナカシマ(中島勝寿)デザインのソファは「桜製作所」による物か。中央の木製カフェテーブルにはウェルカムアメニティの赤ワイン、前回同様の南仏ラングドック「カルヴィソン・レ・ヴィニュロン セレクション カベルネ・ソーヴィニヨン(Calvisson Les Vignerons Selection Cabernet Sauvignon)」と、

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フレッシュの「巨峰」が置かれていた。湾岸に向かう窓に広がる景色は正面にお台場、右手すぐ側に見える圧巻の「東京タワー」、左手遠くには「東京スカイツリー」。見下ろせば、ビルの谷間を一直線に貫く「新虎通り」に「愛宕通り」。湾岸に向かった視界の中にギュッと東京の象徴が沢山詰まっている。ブルー×白の格子棚「ミニバー」には、ネスプレッソマシンや鉄製急須と茶碗、
無料のスナック類(きやのおかき/とらやの羊羹/明治のチョコ)が入っている。冷蔵庫内のソフトドリンクは無料で、ビールや梅酒にウィスキー(白州/響)などアルコール類は有料。市内電話とWi-Fiインターネット接続も無料、コンセントがあちこちあるのも便利。そしてリビングに繋がるシンプルな「ベッドルーム」は窓に沿って横長に広く、我が家同様に「キングサイズ」ベッドが2台並んでいる。最上の「アンダーズ スカイ スイート」もそうだったが、

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実はそんな部屋はなかなか無くて、「グランドハイアット東京「プレジデンシャルスイート」「アンバサダースイート」、パークハイアット東京「プレジデンシャルスイート」くらいしか思い出さない。遮音遮光も優れて良く眠れるのが気に入っているわ。ベッドサイドにはオブジェや「BOSE」Bluetoothスピーカー。
照明やカーテンなどのスイッチはレトロ風デザイン。首が回る42インチ薄型TVに、ソファ・テーブルスペースがあり、天然木をスライスしたツキ板で出来ているスタンドライト「縫える木(テナージュ)」もある。東京タワー側には望遠鏡が設置。目の前にそびえる迫力の「東京タワー」は、この日は夕方からブルーにライトアップされてキラキラ♪ 深夜は蝋燭の炎のように様に真っ赤浮かんでとても綺麗・・・東京のどこから見るのより美しい。

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そして更に「ベッドルーム」奥、続く「クローゼットルーム」からの「バスルーム」。客室の4分の1を占める広さで、トイレ・洗面台・クローゼット・引き出しが、対称的配置でそれぞれ2つずつある。しかもベッドルーム側には女性用の化粧台もあって便利。クローゼットにある「セーフティボックス」は、ノートパソコンの充電が可能。「バスルーム」は襖風・障子風パーテーション、
ウォークインシャワーには五右衛門風呂をイメージした深めの円形バスタブや木桶などあり、現代の和を意識した造り。バスローブと浴衣、そして鼻緒のある草履風スリッパも珍しい。ウォールナット・和紙・クルミ材・石などを中心に「自然素材を無垢のまま」使い、とてもナチュラルだけどスタイリッシュで機能的。バスアメニティは、南仏プロヴァンス「コテ バスティド(Côté Bastide)」から、大き目ボトルの太陽と大地を感じる「アルガン」シリーズ。

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ニコル・ウーク(Nicole Houques)デザインのオリエンタルな香り。歯ブラシやシェーバー等は真田紐をした木製のアメニティ・ボックスに入っていて、中は黄色やオレンジ系の小箱が詰まって菓子の風情。「アンダーズ ベイビュー スイート」は最新設備で無駄のない実用的な造りなのに、日本人に馴染む和の香りを漂わせ敢えての抜け感もある。日常の延長にある安心や穏やかさが感じられる不思議なスイートよ。
夜は近所の?ビジネスマン系が「二次会?二軒目?」といった感じに騒がしいエレベーターやロビー周り(宿泊客との区別が難しい)。ドレスアップしてロマンティックな感じにはちょっと合わない感じはする(笑) そうそう52階ルーフトップバーには8席のみの「the SUSHI」も出来てるし、男性の一人使いがパーソナルで一番カッコイイのかも??そんなビジネスエリア虎ノ門ならではの、初秋大人ステイだった。

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