4月23日から6月19日まで紀尾井町で行わているエキシビション「空へ、海へ、彼方へ── 旅するルイ・ヴィトン(Volez, Voguez, Voyagez – Louis Vuitton)」。昨年末から2月21日までパリのグラン・パレで開催された「1854年から今日までのルイ・ヴィトンの壮大な軌跡を辿る旅」を持ってきた。キュレーターはガリエラ宮モード博物館館長オリヴィエ・サイヤール(Olivier Saillard)で、空間デザインは舞台演出家ロバート・カーセン(Robert Carsen)と言うから必見でしょ!
場所は麹町、1978年に紀尾井町オープンした日本初店舗に隣接する特設会場「ルイ・ヴィトン美術館」。敷地面積4101m2に高さ11m程の建物をわざわざ建設しているのだから、さすが世界一のラグジュアリーブランド。それに先駆けて4月21日には、海外ゲストや芸能人なども招待してのプレビューイベントが盛大に行われ、我が家も九州代表?として招待頂いた。

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そんな大規模イベントに向かう前、宿泊先のアンダーズ東京「アンダーズ スカイ スイート(Andaz Sky Suite)」には何と、わざわざ「ルイ・ヴィトン」からプレゼントが届けられていた。白いボックスに入った美しいシャンパン「ルイナール ブラン・ド・ブラン(Dom Ruinart Blanc de Blancs)」、
そしてエキシビション「旅するルイ・ヴィトン」展をまとめた分厚い書籍「Volez, Voguez, Voyagez 」、ピンクの「ルイ・ヴィトン シティ・ガイド(東京)」最新版。更に小さな箱にはエキシビション会場限定商品の「ヌメ革のカードケース(Volez, Voguez, Voyagez)」で、大きな箱には非売品の「ヌメ革の書類ケース」。当然嬉しすぎるよね♪

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さすがのもてなしに機嫌よく、先日「銀座並木通り店」で購入したばかりの、ヒロイックファンタジーな「2016春夏」新作に着替えて用意をする。そこへホテル内線電話で「ルイ・ヴィトンからハイヤーのお迎えが来ております」と連絡が入った。さぁいよいよ「空へ、海へ、彼方へ──旅するルイ・ヴィトン」展特別内覧会に向かうよ!
あ、麹町の特設会場に向かう前に、担当嬢の待つ「六本木ヒルズ店」に寄らなければならない。ここではエキシビションの関連イベントが行われているの。パリでエキシビションがあった際には、「シャンゼリゼ店」で関連イベントが行われたのだが、日本ではこの「六本木ヒルズ店」がその位置付けとなる。雨の中ハイヤーを店前に着けると担当嬢が傘を差して走って出てきてくれる。

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入り口にそびえるのは「アンティーク・トランク タワー」、予想より大きく高々と積み上げられている。伝統溢れるラグジュアリーなハードトランクはシャンゼリゼ店で披露された貴重なもの。カメラに入りきれないなーと悩みつつ撮る。1階レディースエリアには特設「クラフツマンシップコーナー」があり、黙々と職人さん達が作業している。
近づいて見てみるとイニシャル・ペインティング!モノグラム生地に手書きのイニシャルを入れている。別のブースはイニシャル・ホットスタンピングをしている。お~こうやってたのか~と感心(笑) 何だか仕事を邪魔しちゃ悪い気がして(見せてくれているのだが)、忍び足でメンズフロアに向かう。と、階段を上がったところで今度はフランスのアトリエから来た迫力スキンヘッドの職人さんが現る!

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ハードケースに小さな釘をコンコンと、等間隔に垂直に打ち込んで行く・・これは難しそうだ・・これまた神々しいなぁと慄いていると彼が「あなたも打ってみませんか?」と声を掛けられる?!いやいやそんなおこがましい!と恐縮して辞退、コテコテデコラティブな超ロングネイルな私には到底無理な話であった、残念(泣) そして漸くいつものメンズエリアへ。
ソファに座るとサッとシャンパンが運ばれてきた♪(ほっと一息) メンズ新作を色々見渡している所に、担当嬢が見慣れぬハードトランクを持って来た。渋いオールブラックなダミエ・キャンバスに、シルバーの金具がシックに光る。思わずカッコイイ~と手に取るも・・お!小さいけど重い!書類ケースなんだろうけど、女性ならジュエリーケース? どちらにしろ超ラグジュアリー、またまた見逃せない素敵な新商品が出てきたね(汗)

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そして更に登場したのは綺麗なお花??ダミエと赤の裏地が華やかなキューブケースに入ったフラワーアレンジメントよ。これはフラワートランク「マル・フルール」の進化系。内側はちゃんと撥水性が高い素材が使われていて、なんと水も入れられるの。実は元々「マル・フルール」は1910年に、特別顧客に花を贈るために作られたのが最初なんだって!
なんて素晴らしいホスピタリティ、今も受け継がれるこのもてなしの精神こそが、「ルイ・ヴィトン」が世界一のラグジュアリーブランドと言われる所以なんだね。なるほど、インテリアとしてのハードケースって確かにいいわ。そうだ今このイベントに合わせて、ソフィア・コッポラ(Sofia Coppola)がデザインした限定アイテム発売中なんだよ。日本限定色SCバッグ、特別仕様のノエやシャンティーもあった。

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やっぱり惹かれるのはメイド・トゥ・オーダー(MTO)の「SC ライティングケース」だね。そうこうしていると時間が押していた。外にハイヤーも待たせたままだし、急いで担当嬢と紀尾井町に向かう。到着すると「銀座並木通り店」のイケメン店長が、傘を差して出迎えてくれる。ちょうどこの時間はモエヘネシー・ルイヴィトン・グループ(LVMH)ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)総括会長やソフィア・コッポラ、
カリーナ・ラウ(Carina Lau)やキアラ・フェラーニ(Chiara Ferragni)、カイ&スホ(EXO)など、世界から幅広くセレブなゲストが内覧中。私達が到着した時は多くのマスコミと、フランスのメディアに取材されていたルイ・ヴィトンCEOマイケル・バーク(Michael Burke)社長などと重なった。そうそう何よりびっくりしたのは、ケイト・ブランシェット(Cate Blanchett)が目前に立っていた事、

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そして記者会見の為に戻って来ていたメンズ・アーティスティック・ディレクターのキム・ジョーンズ(Kim Jones)が、イケメンスーパーモデルと目の前に立っていた事♪ 雨の中ではあったが、庭に張られたテントはバーコーナーもあり、「ルイナール ブラン・ド・ブラン」が整然と並べられている。クリアなボトルにキラキラとゴールド♪
海外からのゲストと私達含む30組程の僅かな顧客がシャンパン片手にマイペースに見て回れると言う幸せな時間。旅をテーマとし創業者一族のアーカイブから今日の「ルイ・ヴィトン」を築いてきた人々に関する展示。オープニングは創業者ルイ・ヴィトンの肖像画、そして1906年製のモノグラム・キャンバスのトランク「マル」。私達は担当嬢の解説で回ったが、オーディオガイドや携帯アプリでも聞く事ができるわ。

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中に進んで行くと2章「ルイ・ヴィトンの原点(木材)」、トランクの部品が目に入ってくる・・ルイ・ヴィトンの原点は木製トランク、それを作るための木工用具が並んでいる。覆われた木壁には創業時の工房の写真、ショーケースには手書きの紋章など。創業者ルイ・ヴィトンは荷造り用木箱製造兼荷造り職人だったのね。更に進んだ部屋には3章「クラシックなトランクたち」、帽子用・書類用・化粧箱など様々な専用トランクが並んでいる。
一個一個全てデザインや大きさが違う・・手作りパーソナルオーダーの素晴らしさが見えてくるわ。一番惹かれたのは、1898年製ダミエ・キャンバスのシャツ用のトランク。一枚一枚引き出しに収納して持ち運ぶんだからこだわってる、素敵。1872年製の縞模様レイエ・キャンバスのトランクもあった。気がつけばもう次は第4章の1「ヨット」、まずは一気に広がる視界。

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青い空と海、そう海上のヨットにいるかの様な開放的な部屋に入っていた。ルイ・ヴィトンお得意のクルーズ「豪華客船の旅」!真ん中には白い帆がそびえて美しい。船のデッキに展示されるは船に持ち込んだと思われる旅行バック、そうだ「スティーマー・バッグ」ね。所謂ソフトラゲージの先駆け、1901年に作られたそれは、着用済み衣服を入れるものだったんだよ。このトリコロールカラーのVロゴを、キムくんが「2014春夏メンズ」でレザーブルゾンに使ったよね。
改めて歴史の上に作り上げて行くトレンドの素晴らしさを感じる。アンティーク・サマードレスも並んでいて当時の優雅な船旅を想像させる、海に出たくなるわ。反対側は広がる白い砂漠。アフリカ大陸探索プロジェクトに使われた品々が並ぶよ。1903年製の銅製トランクや、1892年製のベッドトランク(ブラザトランク)もあった♪ 混じってマーク・ジェイコブスによる2008年製の「モノグラム・ミノワール」もあり、シルバーに光ってマッチしていた。

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次の部屋に入ると4章の2「自動車」、森の中にスーッと遠くまで延びる道路。さすがの演出に思わず道路真ん中に仁王立ち。素敵な眺めは、まるでタイムスリップしたかのよう。壁には「LA MALLE AUTO」の文字、手前直ぐには1910年製の丸い大きな「ドライバーズバッグ」が展示してある。これってビックリ、替えのタイヤ専用ケースなんだよ!
真ん中には小物も収納できる。そして見上げて気付いた、もしかしてジャック=アンリ・ラルティーグ(Jacques-Henri Lartigue)じゃない?!ニューヨークから有名になったフランスの天才写真家(父はフランス長者番付8番目)。道路を挟む両サイドのショーウィンドウには、ラルティーグのエレガントな車を中心とした写真の数々。

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それと共に旅行鞄のほか、コート・ドライビングキャップ・ゴーグル・カーキット・食器類・香水ボトルなどがズラッと並んでいる。1900年代前半の古き良き時代といった風情で、とってもモードな空間に仕上がっていた。進んで次の部屋は「航空機」、まずはブースのセットに驚く。そこに到着した人は皆一様に声をあげカメラを上へ向けるわ。
青い空に浮かぶ大きな航空機モニュメント♪これは良く出来たディスプレイね。翼には様々な「マル・アエロ」が乗っている。見渡せばコットンキャンバスやモノグラム・キャンバスのスポーツバッグなど、軽量化を図ったソフトラゲージになっている。空色の壁には、飛行機の窓の様に連なったボリス・リプニツキー(Boris Lipnitzki)の写真。

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そうだルイ・ヴィトンの双子の孫はJ.P.V.自動車発明後、ヘリコプターと飛行機の発明をするんだよね。壁に埋めこまれたショーケースには、ルイ・ヴィトンによる単葉機模型を中心に、1910年代の熱気球やパイロットのスケッチ。そして浮かんでいるのは、現アーティスティック・ディレクター ニコラ・ジェスキエール(Nicholas Ghesquiere)による2015年製のバッグだったりする。
フロアのカプセル風ショーウィンドウには前アーティスティック・ディレクター マーク・ジェイコブス(Marc Jacobs)による「2013春夏」のチェック模様のドレス、これもぴったりだった。技術の進化により移動手段が馬車からヨット・車・飛行機・機関車と変化していく・・その時代の流れと共に「ルイ・ヴィトンの旅行鞄」も進化を遂げていく様は見事。

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そして繋がる隣の部屋、覗き込むとスクリーンに田園風景が流れている?!車窓だと直ぐに分かる。次は「豪華列車の中」、その車窓にはすれ違う列車も見えるよ♪ 何よりこの素敵な空間はLVガールなら一瞬で解るよね、マークによる「2012-13秋冬」ショーの19世紀の駅舎とリアル蒸気機関車!あれを彷彿とさせるエレガントな車内、
ビンテージのドレスや旅行鞄に混じってコレクションに登場したAラインのロングコートなども飾ってある。そして旅行鞄はハードトランクと共に並ぶ「ネヴァーフル」!所謂現代の定番「キーボル」の元になった形だよね。ここにあったのは1890年代に作られたレザー物。当時は狩猟用としても使われてたんだって。

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レトロ風ソファに座って見渡すと、ショーケース反対側の壁面にはガストン−ルイのコレクションであるステッカーが100種類以上、広告なども沢山並べてある。何ともクラシカルで優雅なムード・・・しばしそこに座って眺めていた。さていよいよ次は第5章「ルイ・ヴィトンの書の美学」。「余暇の時間(ウール・ダプサンス)」と題された重厚感ある書斎よ。
まず一目ぼれしたのは壁!ワインカラーのふわふわな張地はモノグラム柄♪全面を優雅に覆ってとても素敵。そこに浮かぶ白い木枠のディスプレイには書類ケース類が展示。2000年スティーブン・スプラウス(Stephen Sprouse)とのコラボの「モノグラム・グラフィティ」もあったね。ショーケースには3代目ガストン-ルイ・ヴィトンの、本棚の様な書籍用トランクやタイプライター専用トランク、そしてライティングセットなど。

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彼は執筆や読書をこよなく愛した。そして部屋の真ん中には何と、音の魔術師と言われた名指揮者レオボルト・ストコフスキー(Leopold Stokowski)がオーダーした「デスク・トランク」が!サイドのショーケースには彼の手書きの仕様書も。オーダーする方も作る方も世界一、う~んさすが~と言ったレベル(笑)
と言う訳でここまでで半分の5章。まだまだ続く、見所満載の豪華エキシビション全10章の構成。次から次に貴重なオブジェやドキュメントなどが見えてくる。ガリエラ宮モード博物館や個人コレクターから借りた特別な作品も多く含まれていてとても興味深い。今回は長くなったので、この後の展覧とアフターパーティーについてはまた次回と言う事に。

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