19日に福岡での桜開花を皮切りに、全国に桜が咲き誇っていくであろうこの季節。この日訪れたのは京都の二条大橋畔、東山三十六峰を一望できる「ザ・リッツ・カールトン京都(THE RITZ-CARLTON KYOTO)」よ。「マリオットホテルグループ」の最高級ブランド、大阪・東京・沖縄に次いで日本では4つ目、開業2年を越えたわね。
ここはかつて、豪商・角倉了以が京都の発展に貢献した褒美として徳川家康から下賜された場所。その後藤田財閥創始者・藤田傳三郎男爵(長州・萩出身)の別邸「夷川邸」へ、1970年からは「ホテルフジタ京都」を運営していた。「ザ・リッツカールトン京都」は地上5階・地下2階建て、敷地面積約1800坪(延床面積約7500坪)。

20160320ritzkyoto1b

藤田邸時代からの灯籠・滝石・木材・庭石なども再利用し、「ピーター・レメディオス スタジオ」がデザインしている。館内には「四神相応」とした4つの庭園(白虎庭/九山八海/玄武の庭/天の青龍庭)があり、作庭家・野村勘治氏がデザイン監修。歴史ある周辺環境にも馴染む、シックな門構えに車寄せ。
エントランスまでのアプローチは水が流れ、風が通り抜ける清々しい石空間。自然光を取り入れた美しいモダン和の世界よ。エントラアスの壁はセラミックの七宝文様、大きな松の盆栽・・漂うアロマはホテルオリジナルの緑茶をイメージしたものとか。橋を渡って「ピエール・エルメ・パリ(PIERRE HERME PARIS)」を通り抜けフロントエリアへ向かう。

20160320ritzkyoto3b

奥に見えるイタリアンレストラン「ラ・ロカンダ(La Locanda)」の入り口には桜の木・・もうすっかり桜満開だね♪ オープン当初に来た時より、内装が馴染むと言うか、違和感ない日本文化をしっとり感じる。現代建築の中に和の文化を融合させた美しい現代的日本。デザインコンセプトはなるほど「源氏物語」・・パブリックエリアは光源氏の邸宅「六条院」で、吹き抜けの地下は「宇治十帖」など。
照明の使い方も独特で、幻想的でありながら京都らしい歴史的深みも漂わせる美しき平安絵巻の世界。鴨川側に作られた大きな滝は「ザ・ロビーラウンジ(THE LOBBY LOUNGE)」テラス席から眺める事ができるわ(地下2階のプールからも見える)。そして京都に縁のある80作家による約400点のアートワークも見所。

20160320ritzkyoto3

 クリスタルビーズでデコられた琵琶はキラキラで、思わず見とれちゃう。青白く煌めく壁は、ヴェネチアで活躍中の三嶋りつ惠氏による「月の光 2013」。まるで光る竹みたいで印象的。その他は伝統木工技術の「組子」、傘型照明にヒノキと障子モチーフの格子など、和の要素をふんだんに取り入れた内装になっている。
さぁチェックインは部屋でして頂く、以前宿泊した時と同じ女性スタッフが案内してくれたよ。客室は全134室うちスイートは9タイプ17室。エレベータから廊下は、艶黒や文様など和のデザインで、赤い兜のオブジェなど飾られ妖艶優美な風情。案内してくれるのは最上5階の北東角。そう今回も前回同様、上から2番目の部屋である「スイート ツキミ(Suite TSUKIMI)140m2 」に宿泊するのだ~♪

20160320ritzkyoto4

そこは日本庭園の「月見台(アウトデッキ)」から、五山送り火で知られる東山如意ケ嶽の「大文字」を、そして東山三十六峰を堪能できる一室限りの豪華スイートよ。まずは木目と黒を基調にした広い玄関スペース、そこにゲスト用の広いトイレもある。繋がるのは大きなテーブルに黒椅子の、シックなダイニングルーム。石壁の前にミニバー、見える日本庭園も渋くシンプルな和モダン空間。
ダイニングの向こうに見えるのがリビング、部屋をぐるっと囲むように玉砂利と竹塀が繋がっている。壁向こうは本棚とデスクになっていて「器」「寿司」「洋書」など色んな書籍が並び、書斎スペースとなっている。窓に囲まれた「リビングルーム」はとても明るく開放的。大型フラット液晶TVの両サイドには七宝文様の黒壁、その前に大きな艶黒テーブルと金色の大型ソファがある。

20160320ritzkyoto5

 雅なクッションは老舗「細尾」の特注西陣織。サイドテーブルにはバング&オルフセン「ベオプレイA8(BeoPlay A8)」。空調や自動カーテン・すだれなど、全ての設備が整っていてパネル表示も分かり易く、外国人や御老人でも楽に使えそう。テレビ横の窓から下の中庭を見下ろせば、各階の瓦屋根と枯山水。白砂に美しい線が引いてある様も風情ありね。
照明の使い方は幽玄で、特に夜は和の美しさを感じる。そして窓向こうに広がるバルコニー、この部屋の最たる「月見台」ね。玉砂利につくばい(手水鉢)、大きな灯篭と本格的な美しい日本庭園。段差上がってウッドデッキも広く大型のベンチが良い。何とも素晴らしい眺望・・眼下に流れる鴨川、真ん前に大きく「大文字」を見据える。夏の「大文字の送り火」では言うまでもなく超特等席!

20160320ritzkyoto4b

当然ながら「その日」は既に予約済みだろうが、秋の「お月見」なども良いわね。川音に心地よい春風・・何とも開放的でロマンティックなテラス、夜は星空も独り占めの気分だよ。と言う訳で、そんな素敵なリビングでアフタヌーン・シャンパンをしよう♪ ウェルカムアメニティは「イチゴ」「二条若狭屋」。ついでにホテル内「ピエール・エルメ・パリ」の京都限定マカロン「イマジン」も買ってきたよ。
ダイニングのカウンターには「京都産緑茶」「ネスプレッソ」「スペシャルティー」マシン、ミネラルウォーター数本。ミニバー(冷蔵庫・棚)にはジュース・ビール・ウイスキー、ワインも豊富に揃っている。結局は「インルームダイニング(ルームサービス)」メニューから、ボトルで「ボランジェ・ラ・グランダネ(Bollinger La Grande Annee) 2005年」を選ぶ。

20160320ritzkyoto5b

グラスに注ぐと濃いめのイエローゴールド、泡が穏やかに立ち上り上品に溶け込んでいく・・キラキラ綺麗♪ 蜜・洋梨・時間の経った林檎、中心にある木樽による熟成感を、周りに熟した果実のフレッシュさが覆うわ。優しいミネラル感にタップリの酸味が絡み合うの。いつもながら濃厚でいて存在感のあるシャンパンね。そうだ、ついでに朝食も上げておこう。
こちらもインルームダイニング・メニューから、「王と王妃のブレックファスト」にも惹かれたけど、ラグジュアリーランチの予定があったので、軽く「ピエール・エルメ・パリ ブレックファスト」をお願いした。残して置いた「ボランジェ・ラ・グランダネ」と合わせて楽しんだよ。「フレッシュジュース」「パン3種(クロワッサン/パンオショコラ/ブリオッシュ)」「フルーツサラダ」「ヨーグルト」

20160320ritzkyoto7

「フルーツグラノラ(ヨーグルト)」「ピエール・エルメ・パリ ホットチョコレート(ホットミルク)」、もうショコラの甘々とフルーツの酸味がシャンパンと良く合って、朝から幸せだった。さて部屋の話に戻って、ダイニングルームのミニバー横の扉を開けると「ベッドルーム」。奥の窓際にテーブルセットもあり、中庭が見下ろせる静かな広い部屋よ。
キングベッドの両サイドには、青森のブナで作られた「ブナコ(BUNACO)」ウォールランプ。優しい光と手作り感が癒しね。シンプルなドレッサーも良い。ベッド裏側にある「クローゼット」と「バスルーム」はコンパクトながらも機能的。石造りのWベイシンや、洗面台の鏡に仕込まれたテレビ(18.5インチのLEDミラーTV)もある。壁やバスタブには桜柄のエンボス(滑り止め)など、和の演出が多い。

20160320ritzkyoto6

華やかな絵柄の黒漆の箱にはバスアメニティ。シャンプー類は「ザ・リッツカールトン東京」と同「アスプレイ(Asprey of London) パープルウォーター」。バスソルトはひのきとゆずの香りの2種。そうそう、和紙箱に入った金箔入りのフェイスソープは「京都しゃぼんや」の特注物。ひのきの香りがするこのホテルオリジナル石鹸は、製造に2ヵ月程かかるのだそう。
浴衣やタオルスリッパはシックなブラウン、肌触りが柔らかくて気持ちよいわ。ソーイングセットと靴磨きミットもあった。今回もまた思ったのはとても静かな事、周りの部屋の声や歩く音、鴨川の音など聞こえず遮音が完璧。良く眠れることは大きな利点。開業2年を越え、館内全ての木の質感や色合い、何より京都の景色に馴染んだ空気感が良いのか、以前より更に落ち着く空間になっていて、とても心地よく過ごせた。

20160320ritzkyoto6b

美しき「現代の日本」を体感できる、京都にあってくれて嬉しい外資系ホテルだわ。いよいよ今週末、桜が咲き始めると京都へ世界中から人が集まって来る、さぞこちらも大混雑するでしょうね。そうそうもうすぐイースターもあるよ、と言う訳で次回は「ピエール・エルメ・パリ京都」の話をしようかなピヨピヨ♪