明けましておめでとうございます。今年も皆様方にとりましてより良い年でありますようお祈り申し上げます。と言う訳で新年チェリ~に続き、私も昨年クリスマスからのワイン報告でスタート。年末年始はとにかく家族水入らず、穏やかに過ごすのが何より。そして好きなワインを家族と好きな時間に好きに飲む(笑)
まずはクリスマス・イヴ、早い時間から開けたのはシルバーの重厚なボックスに入った「バロン・ド・ロスチャイルド ブラン・ド・ブラン・ブリュット(Barons de Rothschild Brut Blanc de Blancs Vintage) 2006年」。世界で7000本のみ生産と言うシャンパーニュだ。販売開始前の昨年秋にはロスチャイルド家最高責任者、フィリップ・セレイス・ド・ロスチャイルド(Philippe Sereys de Rothschild)会長も来日。

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日本には10%~15%が入荷した(一般への流通は400本とか)。「シャトー・ムートン・ロートシルト」のバロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド家、「シャトー・ラフィット」のバロン・ド・ロスチャイルド家、「シャトー・クラーク」のバロン・エドモン・ド・ロスチャイルド家、のロスチャイルド3家(3社)が送り出すプレステージシャンパン。
ボトルには堂々とロスチャイルド家の紋章、1822年起源のロスチャイルド家5人兄弟を顕す「5本の矢」が輝く。シルバーの木箱内のポケットに入った説明書には、「フランス・ロスチャイルド家3社が満を持して抱いた野望から生まれた」「繊細さ、上品さ、そして技術の全てを注ぎ込んだシャンパーニュ造りは、ロスチャイルド家の成功と歴史、

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そして誇りであり続ける」などと記されている。そうそう、ホトル裏ラベルにはロスチャイルド3家オーナーのサインも煌めく(笑)「2006年」と言えば11月頃から寒さと乾燥が激しく、春には遅い霜が降った。その後続いた雨が7月の集中的な暑さにも耐えられる葡萄を育てた。8月には珍しく気温が下がり、雨が続いたが収穫時期には全体的に穏やかな気候に恵まれた。
このように気候が変わりやすかったものの、「結果的には高品質で豊かな風味の葡萄が収穫された」と言う。メニル・シュール・オジェ30%、クラマン30%、オジェ25%、アヴィーズ15%のシャルドネが、アッサンブラージュされたブラン・ド・ブラン。25hlのステンレスタンク30基で区画ごとに醸造し、7年以上熟成させた。デゴルジュマン後も最低12か月熟成させている。

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グラスに注ぐと淡いイエロー、フレッシュな泡が勢いよく立ち上る。グレープフルーツの皮、清廉で切れ味のあるミネラル、白いキノコ、奥に微かな白桃のコンポート。味わいはかなりドライだ(ドサージュ6g/l)。細やかな泡の刺激と強めのアルコール感が混じり合う。フレッシュでいて飲みごたえのある味わい。豊かな酸と石灰のようなミネラル感が、かすかな苦みとともにシャープな印象を残す。
「なるほど、こう来たか~」とある意味、予想を裏切られた味わいを楽しむ。妻曰く「こだわりを感じるけど・・レモン入りミネラルウオーターみた~い」。そこでそのままアフタヌーンシャンパンと言う事にして、チェリ~がゲットして来たピエール・エルメ・パリ(Pierre Hermé Paris)のクリスマス限定ケーキ、キラキラの豪華ドーム「フロコン・ドール」に合わせた。

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その濃厚な甘さのカラメル、そしてリッチなビターチョコの味わいが甘みを補い、一方で「バロンド・ロスチャイルド」のミネラル感が、口元を整えるように寄り添ってくれた。贅沢にランチかアフタヌーンで軽く喉を潤すのに良いかもしれない。一般消費者にはなかなか歩み寄り難いかもしれないが(流通量からして消費者を向いているわけではなかろう)、確かに世界的ロスチャイルド家の「矜持」がにじみ出ていた面白い1本だった。
と言う訳で、続けて開けた赤ワインは「シャトー・ムートン・ロートシルト(Chateau Mouton Rothschild) 1966年」。そうこれもロスチャイルド家。妻が「こうなったらロスチャイルド家に肖って、2016年金運の縁起担ぎよ!」と言う独自の前向き企画で決定(笑)

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この秋冬は良く古酒を開けた、その締めくくりでもある。「1966年」ラベルはベルギーを代表する画家、画家詩人集団「コブラ」創設メンバーでも知られるピエール・アレシンスキー(Pierre Alechinsky)が描く「酒呑み雄羊」。躍動感あるこの楽し気な羊はアレシンスキーの化身なんだそう。未年にさよならの意味も込めて開ける。
妻が凝視する傍らソムリエナイフ「シャトー・ラギオール」で抜栓、コルクも良い状態でしっとりしておりスーッと抜け安心する。グラスに注ぐと古酒らしい熟成した赤茶色。まさに枯葉、ドライフラワー、やや湿ったニュアンス、煮詰めたバルサミコ酢。アタックにも古酒らしいぐっと煮詰めたような甘さ。タンニンはすっかり溶け込んでいるが、少しの苦みを伴う余韻が、時間と共にしっとりと甘美なニュアンスを醸し出す。

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妻は「やっぱりラトゥール1966には敵わなかったか~」と言いつつも、枯れゆくボルドーの風雅な味わいを楽しんでいた。そしてクリスマスの夜は、妻希望のピンクでいかねばなるまい。選んだのは「ローランペリエ グラン・キュヴェ アレクサンドラ ロゼ(Laurent-Perrier ‘Alexandra’ Grande Cuvee Rose) 2004年」。我が家が好きなロゼベスト3と言えば、「ドン・ペリニヨン ロゼ」「クリュッグ ロゼ」、そしてこの「アレクサンドラ ロゼ」になる。
1812年創業の「ローラン=ペリエ社」は、故ベルナール・ド・ナノンクール氏によって成長。1987年に彼が娘アレクサンドラの結婚式のために、密かに醸造していたのが彼女の名を冠するプレステージ・ロゼシャンパン「アレキサンドラ・ロゼ」だ。選りすぐりのグラン・クリュ葡萄で、ピノ・ノワール80%、シャルドネ20%。我が家好みのセニエ法(マセラシオン)、そして5年から10年瓶熟成される。

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世界的にロゼの需要は続いているとはいえ、ロゼで外れた時のやるせなさは大きい。逆に間違いのないロゼを選べば幸せな気分になれる。例えば、シャンパーニュも赤も欲しいが時間的に両方は難しいと言うランチには、予想以上に実力を発揮する。グラスに注ぐと、濃いサーモンピンクの中に煌めく泡が美しい。桜餅、チェリー、ナツメグのようなスパイス、爽やかさををどこか感じるイースト香。
妻は「う~ん♪やっぱりこれは美味しいね!」と一口目からご機嫌。とてもしなやかなアタックから、品の良い甘さ、追いかけたくなる旨味が代わる代わる顔を見せる。そしてスムーズに流れるような余韻へと自然と続く。スーと消え行くように儚くもあり、確かな飲み心地が何ともエレガント。お酒を飲めないチェリ~もクリスマスプレゼントに上機嫌。「父の娘への愛情には何も敵わないって事ね」と言った言葉に全てが凝縮されていた。

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妻が「アレクサンドラ ロゼ」を楽しんでいるので、私は邪魔をしないように傍らで「シャトー・デュアール・ミロン・ロートシルト(Chateau Duhart-Milon Rothschild) 2004年」を開けてみた。前夜のロスチャイルド家の続きと言ったところだ。1855年の格付けで4級の評価を得た「デュアール・ミロン」、しかしその後は相続を繰り返しながら(25年で5回)評価を落としていく。
そして1962年にロートシルト家が相続。当時は110haのうち葡萄畑はわずか17haだったが、ロートシルト家は排水設備を整備し、植替えも実施。半世紀にわたって改善を進め、現在評価は上がっている。ドメーヌ内の樽工房で造られたオーク樽で16~20ヶ月の熟成。新樽率は50%程度。ちなみにラベルのスケッチはとても似たイメージだが、「ラフィット」のは左奥にシャトーが見えるのに対して、「デュアール・ミロン」は逆に右側にシャトーが見える。

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鉄分・血・コーヒー・グローブ・オリエンタルスパイス・・スワリングするとまだ乳酸発酵様の香りも感じる。最初は右岸的でもあり、左岸では「シャトー・グリュオ・ラローズ」のようなインク的な獣の雰囲気。時間と共に清涼感のあるハーブの要素が出てきて左岸の王道のニュアンスへ。アタックには、角砂糖を溶かしたようなねっとりした甘み。タンニンは溶け込みなめらかだが、舌の上にはボリームを感じる。
樽香を伴った黒い果実の凝縮感が心地良い。予想よりも力強い味わいで、クリスマスの強い味わいの料理にも負けずしっかり寄り添ってくれた。最後はブルガリ・イル・チョコラート(BVLGARI IL CIOCCOLATO)のクリスマスケーキ「トロンケット・ナタリツィオ」や、ジャン=ポール・エヴァン(JEAN-PAUL HEVIN)の「マカロン・スター」「ボンボン・スター」と共に、「アレクサンドラ ロゼ」を楽しんだ。

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そして翌日は週末と言う事もあり、軽く「ポル・ロジェ キュヴェ サー・ウィンストン・チャーチル(Pol RogerChampagne Brut Sir Winston Churchill) 2002年」を開ける。英国チャーチル首相への哀悼の意を込めて1984年にリリースされた「ポル・ロジェ」スペシャル・キュベだ。キャプシュールにはチャーチル首相の似顔絵。イエローゴールドに細かい泡が煌めく。芳ばしいイースト香に続いて白花・白キノコ・レモンピール・・
その奥に軽い蜜。穏やかに立ち上がる香り全体の印象はとても上品でミネラリー。アタックには滑らかな甘みと穏やかな酸が中盤へとふくらむ。細かな泡の刺激がフレッシュさも感じさせる。全体的にいかにもステンレスタンクと言う味わい。どこか深みと言うが迫って来る様な複雑さには欠ける。いつもながら我が家の好みではないのだが、軽く喉を潤したいこの日の気分には合った。

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さてここからは年越しに開けたワインを挙げて行こう。まずは乾杯、選んだのは豪華な出で立ちの「アンリオ キューヴ38 グラン・クリュ ブラン・ド・ブラン マグナム(Henriot Cuve 38 Grand Cru Magnum)」1500ml。登場すると皆がおー?!とびっくりする大きさだ。黒いボックスを開けると、中から出てきたのは黒とシルバーの不思議なオブジェ。上部を回すと回転扉のように開いて、メタルなラベルが輝くマグナムボトルが現れる。
妻が「ここからフォース?!ダースベイダーが出てきそう♪」とはしゃぐ(違うと思うが 笑) 1808年創業で家族経営を守るシャンパーニュ・メゾン「アンリオ社」。昨年亡くなった11代目ジョゼフ・アンリオが1990年に発想したこの特別のキュベは、長男の12代目スタニスラスに、そして次男の13代目トマに引き継がれた(現当主トマ・アンリオ祭)。

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1990年~2007年までの18年間毎年3%ずつ継ぎ足し、大切に保存してきたリザーヴワインのステンレスタンク「キューヴ38」。それからのみ造られたブラン・ド・ブランをティラージュ、5年以上瓶内熟成させた究極プレステージ・シャンパーニュがこれだ。年生産マグナムボトル1000本のみ(裏のメタルラベルにナンバリングもされている)で、日本への入荷はやはりわずか。
メニル・シュール・オジェのミネラル感、オジェの果実味、アヴィズのフレッシュさ、オジェのふくよかさ、シュイィの繊細さ、それらが融合したコート・デ・ブランのグラン・クリュ100%。ドサージュを3~5g/lと少なめにすることによって、テロワールらしさを表現したかったと言う。グラスに注ぐといかにもアンリオらしい淡い青系黄金色。

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微細な泡が溶け込んだ、清廉なイースト香。ミネラル、白い花などフレッシュな印象の奥に、黄桃など熟したニュアンスが後半からにじみ出てくる。柔らかい蜜の印象も微かに残る。妻の手作りのお節に加え、今年は地元博多の「日本のお料理 稲垣」にお願いした。さらに「アンリオ」と合わせたのは「天然ふぐ刺し」。老舗ふぐ料亭「博多 い津み」に直接お願いした。
上品かつ旨味のあるシャンパーニュが合うだろうと思ってのチョイスだった。ただこの「キューヴ38」はマグナムと言う事もあり、予想よりもフレッシュな上品さが際立ち、食事に合わせるよりも単体の方が楽しめそうだ。マグナムなので翌日も飲んで変化を楽しむ事にする。すると翌日はかなりミネラルがほどけた感じになり、甘美な旨味が溶け出る様な味わいで、満足感も高まった。

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さてそんな大晦日、「キューヴ38」に続けて開ける赤ワインは、妻が「今度はボルドーの古酒じゃなくって、若い極上ブルゴーニュがいいなぁ」と言い出すので、セラー室から「DRC ラ・ターシュ(Domaine de la Romanee Conti La-Tache) 2009年」を選ぶ。まだ早いよなぁ~と思いつつも抜栓、コルクには「ロマネコンティの十字架」の刻印だ。思えばちょうど3年前のクリスマスに同「1998年」を開け、昨年のバレンタインには「DRC リシュブール 2003」、ホワイトデーには「DRC ロマネ・コンティ 2004」を開けた。得てしてそんな日にばかり選んでしまうのは、「ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ(DRC)社」たる所以だろう。

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ブルゴーニュ地方ヴォーヌ・ロマネ村。名前は、ローマ時代からブドウ栽培が行われていた土地との事で「ロマネ」、そして1760年に所有者となったコンティ公ルイ・フランソワ・ド・ブルボン(ルイ15世の従兄弟)から「コンティ」との事。2000年以上歴史に翻弄されながらも頑なに丁寧な伝統的ワイン造りを続けて来た。
そんなDRC社が所有するグラン・クリュは「ロマネ・コンティ」「ラ・ターシュ」「リシュブール」「ロマネ・サン・ヴィヴァン」「エシェゾー」。最高峰「ロマネ・コンティ」の南に位置する第二のワインがこの「ラ・ターシュ」。1933年に現経営者オベール・ド・ヴィレーヌの家系が買い取った。「ロマネ・コンティの腕白な弟」とも呼ばれていて、年度による差が余りなく、安定した美味しさに定評がある。

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 ピノ・ノワールの6.06ha、年間1800ケースが造られている。「DRC」のラベルはどれも統一したシンプルさ。そこにも自信のほどが現れている。まず「リーデル ソムリエ ブルゴーニュ グラン・クリュ」グラスに注ぐと、かなり濃い赤色が優雅に揺れる。動物の毛・淡いインク・薔薇の花束・・いわゆるDRC香を確かに感じるが、どこか落ち着いている。
アタックは存在感がない程スムーズながら、凝縮感のあるタンニン、力強い赤い果実味が広がる。「うわっ、濃い~強~い!」と声を上げる妻。自分で「若い極上ブルゴーニュ」を指定しておいてこれはない(笑) そこでより大きなグラス「バカラ デギュスタシオン ロマネコンティ」を取り出して注ぐと、「あれ?こちらの方が柔らかく感じるね」と楽しんでいる。

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まだまだ強いタンニンも、このロマネ・コンティ専用グラスだと柔らかさが表に顔を出す。口中全体から液体が入って来るので、舌両側の酸味部分も刺激するためバランス良く感じやすいのかもしれない。いずれにしろグラスによる印象の違いと共に、大晦日から正月にかけてゆっくりと楽しめた。デザートは「ジャン=ポール・エヴァン(JEAN-PAUL HEVIN)」の、イタリア・ピエモンテ産の大粒の栗をシロップに漬けた「エテュイ マロン コンフィ」。
栗の美味しさが凝縮され、上品な甘さでしっとり柔らか。優しい味わいに癒された。加えてマカロン4種。ビターチョコレートのガナッシュが定番の「アメール」に加え、2つのテクスチャー・色・味からなる「B・マカロン」から。選んだのは、ビターチョコレートのガナッシュとピスタチオ風味パートダマンドの「ピスターシュイン」。ピスターシュヌガティーヌがしっとり。

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 そしてピンクが可愛い「フランボワーズイン」。フランボワーズのガナッシュに胡椒のアクセント。3つ目はキャラメル風味ガナッシュの「キャラメリン」。キャラメルアーモンドヌガティーヌの食感が特徴的。更に年末年始限定「ボワットゥ ショコラ ボナネ(Boite chocolats onne annee)」。ピンク市松模様の「ヴィシー ローズ」と、赤い千鳥模様の「ピエ ド プール」が入った、華やかな期間限定のボンボンショコラ詰合せだ。
その他は定番の「ボンボン ショコラ ノワール」「ボンボン ショコラ レ」、ピスタチオ風味パートダマンドにビターチョコレートをコーティングした「ケオップス」が入っている。「ヴィシー ローズ」は華やかな香りのベルガモット果汁とコンフィを加えたミルクチョコレート。「ピエ ド プール」はキャラメルの甘さと金柑のほのかな酸味が絶妙なショコラ。

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これらは「キューヴ38」にピッタリ、年越しと共にじっくり楽しんだ。翌日にセラー室から出してきたのは、「オリヴィエ・バーンスタイン ジュブレ・シャンベルタン プルミエ・クリュ レ・カズティエ(Olivier Bernstein Gevrey Chambertin 1er Cru Les Cazetiers) 2012年」と「オリヴィエ・バーンスタイン シャンベルタン・クロ・ドペーズ(Olivier Bernstein Chambertin Clos-de-Beze Grand Cru ) 2012年」。
ブルゴーニュで最近とみに評価の高い生産者と言えば、このオリヴィエ・バーンスタインだろう。2002年設立、「2007年」が初ビンテージのネゴシアンだが、醸造責任者はベルナール・デュガの甥が務める。さすがに「クロ・ドペーズ」はしばらくセラーで熟成させたいため、今回は「レ・カズティエ 2012」のみを開ける事にする。樹齢の高い畑が多く、この「レ・カズティエ」も樹齢80年以上。

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 2009年以降は50%全房発酵。ラベルはシンプルでいかにも現代的、このあたりも「DRC」に通じる。グラスに注ぐと明るいピュアな赤。妻は「綺麗な色~♪」とくるくる照明にさらし眺めている。ブラックベリー・カシス・・時間とともに海苔っぽいオイリーな香りも。凝縮感のある香りだが、ビオッぽい香りも心地よい。透明感のあるなめらなかなアタック、香りとアタックのコントラストも面白い。
ふくよかな果実の甘さと自然な旨味のバランスも軽妙で好み。タンニンはスムーズですべらか。ミネラルもしっかりと骨格あるが飲み疲れない。気品ある涼やかさが特徴的で、余韻には薄い苦みを伴ったスパイシーさが残った。適度な凝縮感があり十分な飲みごたえがあるのだが、どこか軽やかで美しいところが人気の秘密なのかもしれない。

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1杯だけ付き合ったボルドー好きの妻も、「ルロワみたいな自然派の香りだけどエレガントね」と興味を持っていた。この年末年始は「バロン・ド・ロスチャイルド ブラン・ド・ブラン」「アンリオ キューヴ38 ブラン・ド・ブラン」ともに、最高級キュベは良い意味で作り手の本性が出るなあ・・と改めて認識出来た。それでも妻の一番評価は「アレキサンドラ・ロゼ」。「有名メゾンのプライドよりも、やっぱり父から娘へのピュアな愛情の方が勝ちかな」と言う結末と相成った。