仕事の為一足先に東京入りしていた主人と合流して向かうのは新宿。高さが違う三連ブロックからなる地上52階建(高235m)の「新宿パークタワー」は都庁舎に隣接する。三角屋根のルーフトップがキラキラと印象的。今は亡き建築家・丹下健三氏設計として世界的にも有名なその超高層ビルの、39階から52階に位置するのが今回のステイ先「パークハイアット東京(Park Hyatt Tokyo)」。
ビル全体もそうだが、7月で開業20周年を迎えたとの事で感慨深い。私達世代にはデートやパーティー、ソフィア・コッポラ監督・脚本「ロスト・イン・トランスレーション(Lost in Translation)」など色々と思い出深い場所であろうこのラグジュアリーホテル。私達夫婦もゴージャスな大人の夏休みを楽しもうと久しぶりに訪れた。7月は20周年記念特別プランが色々用意されていて賑やか。

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中でも「ウィズ プレジャー(With Pleasure)」と言うスペシャル企画は、非日常へのプロローグとして何と「ホテルへの送迎サービス」からスタートする・・ワクワクしちゃうね♪「ウィズ プレジャー」代表的なステイプランは、上から3番目の部屋「ディプロマット スイート(Diplomat Suite)160m2」の設定、我が家も何度か泊まった事がある。このスイートは通常1泊40万円を超えるが、なんと20周年記念では1泊20万円。
しかも部屋には「ルイ・ロデレール ブリュット・プルミエ(Louis Roederer Brut Premier) 20周年記念ボトル」が運ばれ、「ニューヨーク グリル」「ジランドール」「梢」のいずれかでのスペシャルディナー、「ジランドール」ないし「ルームサービス」の朝食、「クラブ オン ザ パーク」でのスパ&フィットネス、23区内タクシー送迎まで付いている。

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「通常価格を良くご存じの方には大変好評のようです」との事・・なるほど。とそんなアニバーサリーな「パークハイアット東京」で、今回私達が泊まった部屋は何と最高クラスの「プレジデンシャル スイート(Presidential Suite)」!1泊90万円を超えるという広すぎる290m2♪
連泊こそゴージャスな部屋じゃなくっちゃね。「プレジデンシャル スイート」に宿泊となると、なんと送迎も違った?!ホテル所有の、しかも2週間前に納車されたと言う「ジャガー XJ 2014年モデル(Jaguar XJ 2014 Model)」が登場したのだから驚き!黒くツヤツヤの流れる様な美ボディーに、渋いオジサマドライバーでテンションアガルよ♪

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それまでは「BMW」だったがついに新車を導入。外国人ゲストが多いこちらでは、「メルセデス・ベンツ」のリクエストが最も多いらしいが、敢えての「ジャガー」選択との事。アップデートされたクールな4代目「XJ」。オール・アルミニウム製の軽量ボディ。ロングホイールで後部座席の装備・快適性が向上しているとの事で、そんなに広くはないが乗り心地が良かった。
ソフトドアクローズ機能も付いている。座席のボックスには、おしぼりとミネラルウォーター、新聞が収納されている。真新しい高級レザー香りや、各所にあるロゴやモニターが光るのも良いね。そう、デザインはもちろん「アストン・マーティン」出身のイアン・カラム(Ian Callum)氏。我が家はずっとメルセデスなのでたまにはジャガーも良いかなと思った。

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ちなみに過去我が家が紹介したホテルの送迎車は「ペニンシュラ香港 ロールスロイス」「フォーシーズンズ・ジョルジュサンク・パリ メルセデス」「フォーシーズンズ香港 メルセデス」「ペニンシュラ東京 ミニクーパー/ロールスロイス」といった感じ、確かにジャガーは珍しい。ところで「開業20周年記念」の、スペシャルディナーイベントとして今月末に予定されていた「坂本龍一 presents TIMELESS PASSION」。
ニューヨーク在住の坂本氏がパークハイアット東京のために作曲した「タイムレス・パッション」を「ニューヨーク バー」で生演奏、お披露目される予定だった。メンバーは坂本ツアーお馴染みの、ブラジル人歌手パウラ・モレレンバウム氏、夫でチェリストのジャケス・モレレンバウム氏、カナダ出身ヴァイオリニストのジュディ・カン氏。

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「ニューヨーク グリル」では「ルイ・ロデレール クリスタル」と、オーストリア出身の総料理長トーマス・アンゲラー(Thomas Angerer)氏によるスペシャルディナーも企画されていた。ドレスコードはブラックタイと言う豪華な宴は1人75000円、もちろんチケットは即完売していた。しかし坂本氏の中咽頭癌治療専念のため、残念ながら急きょ中止になり幻となった。
この坂本氏作曲「TIMELESS PASSION」は、7月22日にJ-WAVE「GRATITUDE」にて既に初オンエアされた。収録されたオリジナルCDブックは31日1000枚限定リリース。「デリカテッセン」とオンラインショップで予定通り販売された。ブックの写真は田島一成氏で、デザインは中島英樹氏。当日はオープン何時間も前から行列が出来整理券配布、オンラインショップでもアクセスが集中してシステムダウンしたのよ。

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そんな色んな意味で話題の「パークハイアット東京」、正面玄関は2階にあたる。見上げればお馴染みほほ笑む「ガッツィー」、これは女優でアーティストでもある結城美栄子氏の作品(120cmブロンズ)。彼女の夢の中に出てきた少年だそう。進んでロビー中央に大きな「エアフロー」。水中を泳ぐ魚を表現したと言う不思議なオブジェは、イギリス人彫刻家アントニー・ドナルドソン(Anthony donaldson)氏の作品。
脇に置かれた腕時計やパレットなどが面白い。ロビー左手のガラスから見下ろせるのが1階「デリカテッセン」。そこには「ガッツィー」の10歳下の弟「ヤミー」がいる。館内内装デザインは御存じ、アメリカ人建築家ジョン・モ―フォード(John Morford)氏。照明・本・アート・植物・・・まずは地上160mまでエレベーターで41階に上がろう。エレベーター内にもエントランス同様結城美栄子氏の作品が頭上に3点。

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上昇するにつれてジワジワと照明が明るくなって行くと言う細かい演出。そして41階に到着、扉が開いた瞬間視界に広がるのは明るい日差しと青々とした豊かな木々、モダンで豪華な空に浮かぶオアシスよ。見上げれば、巨大なガラスのピラミッドから光が降り注き、フロリダ産ハワイアンバンブーが元気をくれる。
そんな「ピーク ラウンジ&バー」で太陽をたくさん浴び、枝葉豊かに育ったバンブー達は、開業1年前に鹿児島に上陸し、日本の気候に馴染ませてからこちらまで輸送されたのだそう。もう20年以上そこに根付いている訳ね。そう言えば2階エレベーター前で見た「館内案内図」は、41階のエレベーター横にもあるんだけど、それは何とも不思議な鉛筆画になっていて面白い。

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漢字やカタカナもまるで絵の一部の様なデザインになっている。これはイギリス出身のロビン・ワイラー(Robin Whyler)氏による作品。そうだ、「ピーク ラウンジ&バー」の14個あるランプスタンドに描かれている不思議なイラストも彼の作品。彼が東京滞在中に回った新宿・渋谷・銀座・浅草などの景色が、独特の柔らかさで表現されているわ。
このアトリウムは特に夕方が素晴らしい。夕日が空間全体を照らして美しいオレンジ色に染まり変化していく・・眼下には新宿の景色が広がり、それも日の傾きと共に表情を変える。シャンパン片手に、静かにその風情を楽しむ事をお勧め。さぁ奥のフロントレセプションへ向かう。館内のインテリアは開業当初から一貫して、アメリカ人建築家ジョン・モ―フォード(John Morford)氏が担当。

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彼と言えばやはり独特の照明使い。パブリックエリアや部屋などの全てにライティングのこだわりを感じるわ。ラウンジからいきなり落ちる照明、歩く足元に光が連なり導いて行く・・毛足の長いカーペットにマホガニーの壁、植木に家具、モダンな中に自然素材でダークな色味、シックで大人の世界が伸びている。左手、一気に視界に飛び込んで来るのは大きな壁面アートよ。
そこはオールデイダイニング「ジランドール(GIRANDOLE)」。圧巻の壁面は、フランスの女性写真家ヴェラ・マーサー(Vera Mercer)氏が撮影した144枚のモノクロ写真。1000枚以上の「ヨーロッパのカフェで寛ぐ人々」の中から選んだと言う。手前から段々にフロアを上がって、各エリアで違うテーブル風情が楽しめる。奥のブース席には「エクスリブリス(蔵書票)」アートもあったりする。

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実は今回、連日昼はこちらの「ジランドール」から、佐藤剛料理長のスペシャルメニューを「プレジデンシャルスイート」までサーブして頂いた♪とってもゴージャスだったよ(これは改めて後日)。そう言えば40階には「プライベート ダイニング」が2008年に新設された。目の前でシェフが腕をふるう「オープンキッチン」併設のダイニングルーム(最大10名)で、モ―フォード氏が監修したインテリア。
「パークハイアット」らしいモダンさで進化もした贅沢な個室ね。さて「ジランドール」を越えた突き当りに、越前谷嘉高氏作の大きなアートが見える。家族をモチーフにして描かれているという優しい絵画は、季節ごとに変更されている。そこからフロントレセプションへと続くのが名物「ライブラリー」、蔵書2000冊が美しく並び照らされる廊下になる。

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そこは洗練されたインテリアにインテリジャンスな要素がたっぷり詰まっている「パークハイアット東京」らしい空間。実はパブリックエリアだけでなく、上級スイート「プレジデンシャルスイート(290m2)」「ディプロマットスイート(160m2)」などにも立派なプライベートライブラリーがあるの。どこもモーフォード氏自ら書籍を1冊1冊選び、「配置や開く頁に至るまで細かく決めている」のだからビックリ。
写真・文学・歴史・芸術・旅行・・多種多様の貴重な本が連なるアートの様に広がる。それは開業以来20年変わることなく、スタッフ達が管理・維持していると言うのだから素晴らしい。そうなんだけど実は、高齢のモーフォード氏の引退に伴い、この「20周年」からホテルの新デザイナーに就任したのがオランダ出身のピート・ボーン(Piet Boon)氏。タイムレスながら今後は彼が手を加えて更に進化していく事になるよね。

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チェックインはフロントではなく部屋でして頂けるとの事で、直接エレベーターへ案内され最上級「プレジデンシャルスイート」へ向かう。客室全177室のうち23室あるスイートルーム。中でもプレミアムスイート(140m2以上)は5つで、どの部屋にも「グランドピアノ」が置いてあるのが特徴的。よって坂本龍一氏など音楽家の顧客も多いわ。
ちなみに現在上から2番目、「プレジデンシャルスイート」に次ぐのが「トーキョースイート(220m2)」通常価格80万円超え。2007年に新設された部屋なので、当然新デザインで新設備になっている、こちらにもいつか泊まってみたいね。と言う訳で次回はその宿泊した「プレジデンシャルスイート」での大人の夏休みをご報告するとしよう♪ 続く・・

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